こんにちは医療コンサルタントの大谷です。
ある先生からの質問があったので考えを書こうかと思います。
先生!目指す患者数によって広告宣伝の仕方が違います!
院長「目標患者数が70人/日なんだけどなかなか超えなくて、何かコツってあるの?」
私「何か意識していることはありますか?」
院長「クチコミとか看板とか院内広報とかやってるよ」
私「先生、目指す患者数によって広告宣伝の仕方が微妙に違うんですよ」
1日40人・70人・100人という患者数の壁
私はこの3つの目標を目安にしています。
ちょうど微妙に「壁」になる数字です。
色々と理由はあるのですが、3つ考えられます。
例えばチェア数やスタッフ数、治療とメンテの比率、という「提供側」の問題。
そして広告方法や宣伝費の額などの「新患獲得方法」の問題。
地域の顕在患者数の問題。
まず1日40人を超えるために必要なことは
これは比較的簡単に超えられます。
手っ取り早い方法はHPに力を入れてWEB予約にお金を投資する。
正直、WEBからの予約は思っているよりも効果があります。
もし、そんな投資するお金もない(する気が無い)場合は
治療からメンテの移行率を高くする(70%ほど)ことで超えます。
40人を超えない先生の共通点は
「治療に専念しすぎている」という点です。
治療に力を入れるのでそこで医療行為が完結されている診療システムになっているケースがほとんどです。
例えば主訴が強いから治療を先にしたい。
その結果、メンテの意識を高めるタイミングを意識的に入れておらず治療終了で離脱患者が増えていたりします。
70人を超えるために必要な事とは
チェアが5台以上、Dr2名、メンテDH3名以上あるか?です。
治療×2メンテ×3のイメージです。
例えば1日の診療時間480分とした場合(8時間勤務)
メンテ平均40分で1日12名×3台=36名。
治療平均20分で1日24名×2台=48名
合計84名の9割稼働で75.6名になります。
こうした状況が経営資源としてあるか?また診療システムがなりたっているか?です。
この点は診療システムつまりオペレーションの問題と「受付が予約をバランスよくとっているか?」がカギになります。
体感的に人が来ているのに予約が埋まらない場合は「受付と相談」したほうが良いです。
受付さんが予約の取り方の工夫をするだけで変わるケースが多くあります。
そして診療システムですが、治療を始める前、治療中、治療後に「メンテ大切」というカウンセリングの時間を入れるだけでメンテ移行率が上がります。
さらにメンテ継続率が高いのは担当DH制ですので、シフトが許す限り担当制がお勧めです。
広告宣伝ですが、ここまでの人数に「早く」到達したい場合は
①WEB広告
WEB予約、リスティングは必須です。 月額5万円ほどは最低投資する必要があります。
②院内広報や院内イベント
今いる患者さんがクチコミしてくれたら、すぐに到達します。
クチコミしてもらうために「院内広報」などの紙や記憶に残る話題に出来るイベントを実施するのは効果が出ています。
「早くなくていい」という先生はメンテの満足度をしっかりと上げる工夫(担当制やメンテ患者アンケートやメンテ時間を30分以上にするなど)が良いかと思います。
100人を超えるやり方とは。
診療システムについては100人の治療とメンテ割合を考えチェアと人を投資し診療システムを作る必要があります。
これは先生ごとに考え方が違うので省略します。(気になる方はご連絡ください)
100人を集めるマーケティング戦略が必要になります。
新患も毎月80名以上を維持する必要がありますし、メンテ移行率も70%目標、メンテ継続率も80%目標が必要になります。
まずHPです。
65歳以下であれば90%近い人がHPで「最終判断」します。
HPには「当院が何に注力していて、なぜ良いか」について特徴的に表現している必要があります。
例えば歯周病に強いのでしたら
・具体的にどんな取組をしているのか?
・歯周病についての情報が多い
・歯周病についての勉強している報告
・どんな人が患者として来るべきか?
・どんな治療方法をしているのか?
が最低限掲載されている必要があります。
そしてWEBマーケテイングです。
スマホを利用し、自分で歯科医院を決める年代、つまり20~50代に対するリスティングやWEB予約の画面にする必要があります。
例えば歯科を調べてたどり着く「ポータルサイト」の情報を充実させることです。写真や記事なども更新します。
意外とそこからHPにたどり着いています。
看板戦略です。
50歳以上の方の検索ルートには必ずアナログな媒体が入っています。
看板を見ている人は意外と多いのです(都心は別)
看板の出し方ですが、思い切って年配向けにつくったほうが良いです。
「銀歯 入れ歯 インプラント バリアフリー」という文言や年配層の写真など。
患者プロットです。
1日80人を超えている時点で「地域の顕在患者はとり切っている」可能性があります。
青田刈りです。そうなると少し広範囲で獲得する必要がありますが、その場所を特定しにくいので患者プロットです。
住所と性別を地図上にプロットします。
そうすると来ていない地域が分かりますので、来ていない地域に看板を出します。
来ていない地域を見ると強い競合歯科医院があったりします。
しかし、その地域の人が100%行くわけではないのでやる価値は十分にあります。
一定の患者層が来やすい特徴つくりです。
例えば託児所や高齢者向けの入れ歯洗浄などが「あるだけではなくて特徴的にある!」という事が大切です。
入れ歯洗浄をするなら、選べるフレーバー、洗浄機が本気、入れ歯チェック表など。
託児所であれば保育士や連絡ノート、予算が無ければ遊び場の造作よりも人に投資を。
最後に。予約の取りやすさと先行投資。
壁を乗り越えられない共通している要因は。
患者数が増えたらやろうと思っている事後対応(すでに投資とは言わない)ではなかなか超えられません。
そして「予約が取りやすい」は命です。
50名を超えてくるというのは評判が良いからです。
評判が良いとクチコミを多くの人が見ます。
クチコミサイトに「良いけど、予約が取りにくい」と書かれていませんか?
これは新患数を減らします。
なぜなら、今いたいのですから早く治したいのに待たされるなら辞めます。
予約が取りやすくする工夫が大切です。
色々とありますが長くなってしまったのでこの辺にします。
また、詳細について興味がある方は、セミナーなどにご参加いただけると嬉しいです。